増水期に向け進む水害対策＝全国

　現在、中国では南部地域から北部地域へと全国的に増水期に入っています。中国政府は水害や干ばつの防止対策を着実に実施するよう、全国の政府に向け明確な要求を発令しました。

　国家洪水干ばつ対策の関係者は11日、北京で、「現在、水害・干ばつに関する対策措置が秩序的に展開されている」と述べました。

　中国では、南部地域では3月から、北部地域では6月から増水期に入っています。国家洪水干ばつ防止総指揮部の秘書長を務める葉建春水利部副部長は11日、国務院報道弁公室が開いた政策ブリーフィングで、「気象や水文に関する予測によれば、増水期ピークの気候は全体的に悪いと見られている。降水量についても、南多北少の情勢を呈していることから、今年の洪水・干ばつ対策は厳しく複雑な情勢に直面している」としました。

また、こうした厳しい状況を前に、各地では、救援訓練や決壊したダムの修復、重点エリアの検査や救援物資の調達など、各種の対策や準備に取り組んでいるということです。

　葉秘書長は、「重点地域や脆弱な箇所などについては、様々な準備を強化している。国家救援隊360チーム、人数にして14万人近くを組織しているほか、航空機200機余りを待機させ、地方の水利、電力、交通、通信などの部門の救援隊110万人余りを待機させている」と語りました。（玉華、む）