【CRI時評】「グリーンライフ・美しきふるさと」地球人はどう行動すべきか

　ここ数日、ごみに関連する2つの国際ニュースが注目を集めている。1つは、フィリピンが、カナダから輸送されたごみをめぐり「引き取らないというなら戦争だ」と怒りを示したことだ。そしてもう1つは、マレーシアが、米国からのごみの受け入れを拒否し「先進国はマレーシアをごみ捨て場扱いすべきではない」と明確に表明したことだ。

　人類はグリーン発展の理念に従い、グリーンな生活スタイルの創造に努めるべきだ。美しいふるさとの建設において、ごみを他の国に捨ててはならない。

　「グリーンライフ・美しきふるさと」をテーマとした2019年北京国際園芸博覧会の開幕式が28日夜行われた。110の国と国際機関が、国際園芸界の「オリンピック」と称される同博覧会で、1200種類以上の新しい優れた品種の植物を披露している。中国の習近平国家主席は開幕式で、「地球というふるさとを美しい場所にし、人類の運命共同体を共に構築していきたい」と各国に呼び掛けた。

　中国もまた、長年にわたりさまざまな汚染に苦しめられてきた。そこで中国は、経済発展モデルを振り返り、エコ文明建設に着手した。2012年、中国共産党第18回全国代表大会は初めて、エコ文明建設を国家経済社会発展の全体的なレイアウトの中に組み込んだ。習主席が提唱する「透き通る水と緑豊かな山こそ、金銀財宝の山だ」というエコ文明思想はここ数年、人々の幅広い賛同と支持を得ている。2018年、エコ文明建設は中国の憲法改正案にも書き加えられた。

　現在、多くの中国人が休暇時に、近くのエコタウンや美しい村に足を運び、散歩や風景観賞を好むようになっている。高速鉄道で杭州から黄山へ向かう人々は沿線の風景の美しさに感嘆する。西側先進国に定住するある南京出身者は帰国後、南京周辺の村の美しい景色を称賛してやまない。都市はさまざまな緑にあふれ、一年を通じていろいろな色が混ざり美しい。

　米航空宇宙局（NASA）の衛星データによると、世界は20年前と比べて緑化が進んでいる。その主因の一つは中国の造林活動にある。中国の多くの都市では、園林設計と苗圃緑化が最有望な職業とビジネスになり、人々はお金を惜しまず自宅の庭を庭園へと変えている。

　ますます多くの中国人が意識しているのが、開発と環境保護のバランスの取れた開発モデルを見つけなければならないということだ。これに関して、中国は受益者であるだけでなく、実行者でもある。中国は数年連続でクリーンエネルギーへの最大の投資国になっており、新エネルギーと再生可能エネルギーの利用においても世界一だ。環境保護に基づくこれらの投資は中国の経済発展を根本から促進している。これは、グリーン発展も同様に繁栄を得られることを物語っている。

　世界に目を向けると、習主席が述べているように、「エコ環境という課題の前では、人類は一人が栄えれば皆が栄え、一人が敗れれば皆も敗れる運命共同体だ。いかなる国も自分のことだけを考え、他国を無視することはできなくなっている」。その最も典型なのは気候変動の課題だ。世界のいくつかの島国は海面上昇の脅威にさらされ、極端な天候により災禍を被る国も少なくない。気候変動への取り組みは、グローバルな責任と義務だ。

　北京国際園芸博覧会の開幕は、第2回「一帯一路」国際協力サミットフォーラムの閉幕とちょうど時を同じくしている。参加国の指導者の重要な共通認識は、「一帯一路」は開放発展の道を建設しなければならないと同時に、グリーン発展の道でもなければならないというものだ。「一帯一路」は、各国を相互に結びつけるだけでなく、各国の人々の運命も共にする。なぜなら、グリーン発展は現代人の幸福だけでなく、人類の明日にも関係するものだからだ。（CRI論説員　許欽鐸）