第2回は、2019年北京世界園芸博覧会、「園芸文化」を楽しむ

　国際都市としての北京は、毎年、規模のそれぞれ違う、数の数えきれないほどの国際会議や見本市が開催されます。2019年4月29日に、北京では、世界レベルの国際展示会が開かれます。それは、2019年世界園芸博覧会です。略称：2019年北京園芸博

　2019年北京園芸博は北京の延慶区で開催されます。ここには、万里の長城があるため、万里の長城のふもとで開催の園芸博と呼ばれています。開催地は八達嶺万里の長城に隣接して、嬀水という河のほとりに位置し、美しい景色に囲まれています。園芸博の開催期間中、中国のそれぞれの地域が出展する庭園は、中国園芸の魅力を伝え、30以上の国と国際組織が出展する庭園は、観光客にさまざまな園芸文化のぶつかりと溶け込みを体験させます。その内、北京園芸博の4大パビリオンであるチャイナパビリオン、インターナショナルパビリオン、植物園、生活体験パビリオンには、多くの国の庭園の精髄が集まり、世界各国からの観光客に園芸文化を楽しむチャンスを提供します。

　2019年北京園芸博のチャイナパビリオンは、デザインコンセプトが「錦繍如意」であり、中国のガーデニングのストーリと伝統文化を紹介します。その外観は、中国の伝統的工芸品である如意の形を採用し、如意の意味、「吉祥とめでたい、万事思いのままになる」を含んでいます。チャイナパビリオンは、万里の長城の麓にあり、青い山と緑の水に囲まれ、中国園芸文化が唱える天人合一・つまり、人間と自然の調和の取れた共存という理念を具現化しています。チャイナパビリオンのメイン展示ホールは棚田で覆われています。これは、中国の園芸が古代の農耕文明に由来することを象徴しています。同時に、チャイナパビリオンでは、多くのグリーンテクノロジーが使用されています。棚田の保湿性能と断熱性能を利用して温度を冷却し、雨水リサイクルシステムを利用して、棚田を灌漑し、地下トンネル風力技術を使用してエアコンのエネルギー消費量を削減します。これらの技術によって、世界にむけて、近代中国の園芸が自然を尊い、自然を守るという理念を伝えています。

　チャイナパビリオンと比べて、インターナショナルパビリオンは、建築物自体のイメージを薄めて、地域と国境の概念を曖昧させました。インターナショナルパビリオンは、94の白い「花の傘」で構成されています。これは、さまざまな国の園芸スタイルを融合させた花の海のようなものであり、観光客に、多元化した文化融合の美しさを伝えます。禅が満たされた日本の庭園は、池が中心に、楼閣などが両岸に点在しています。その間に、色とりどりの花が散在しています。シンガポールの庭園は熱帯植物がたくさんあり、熱帯の風情が溢れています。ドイツの近代公園はマルタで建てられた建築が並び、エコなレジャーエリアを作っており、ドイツ人の強い環境保護意識を伝えています。また、東アフリカの庭園を訪れて、広い草原で、自然の野生の美しさと神秘的な部族の文化を体験することができます。

　中国各地、世界各国の園芸文化を見せる庭園のほか、北京園芸博には、植物園と生活体験パビリオンが設置されます。植物園は、万華鏡のようなもので、ワタノキ、レンブなど600種類以上の貴重な植物が集まり、観光客に植物の素晴らしいストーリを紹介し、奇妙な植物王国の旅を案内します。生活体験パビリオンは、美しい村落のようなもので、都市部に住んでいる人々が農村に戻るような気がします。観光客は、生活体験パビリオンに入ると、賑やかな田舎の市場にいるような感じで、中国伝統的な園芸作物の栽培、採取、加工、販売とポロモーションなどに参加できます。そのほか、近代社会における伝統的中国園芸の発展と革新を示すため、このパビリオンに、集約栽培などの園芸作物栽培技術の展示も行われています。

　北京園芸博には、国内各地の庭園が出展されるほか、多くの国々の園芸文化が、ここで交流し、学び合い、融合します。そして、観光客は、古代から今日まで発展し革新する園芸の魅力を感じられます。来る4月29日から、世界中からの観光客は、北京の延慶区を訪れ、万里の長城のふもとで「園芸文化」を楽しみます。

　シリーズ番組、北京の魅力を探る。次回は、2019年北京の四合院という伝統的建築スタイルの魅力をお届けします。