北京
PM2.577
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農業を主産業とする重慶市は、地方の振興戦略を加速して貧困脱却を図ることが課題となっています。涪陵区藺市鎮は、全国初の特色ある鎮として様々な試みをしており、その一つが住宅を株として株主になることです。
50世帯余りの農家がある山間部の藺市鎮万松村。村が主体となって住民がお金を出し合い、14棟の住宅を建てました。地上2階建てですが、斜面にあるので床の下にも2階分がある建物です。
若い人は出稼ぎに行き、村に残ったのはほとんど高齢者で、収入源も限られていました。こうした中、地元政府は観光開発業者を導入して、村民の土地や林、家屋などを株化しようと試みました。地元に石臼のテーマパークを作り、ホテルや体験型農場などを作るという計画です。そのため、これらの新築住宅を民宿とし、上の2階を客室にしようとしています。
また地元政府は、重慶市の政策に応じた形で株の配当比率を制定しました。観光開発業者へ51%、農家へ35%、村へ10%とし、残りの4%は貧困家庭の支援に当てます。こうして貧困を救済し、村の空洞化に歯止めをかけようというものです。
住宅は現在、改造を終えて内装段階に入っています。費用はすべて観光業者の負担です。環境が整備されれば客が訪れ、村の所得増加や貧困脱却も近づいてくることでしょう。(ヒガシ、森)
このような住宅が14棟あり、28世帯が住んでいる
住宅は斜面にあり、1階の下にさらに2階分がある
上から見た住宅の並び
村の土地はほぼ株として投資され、改造工事が進められている