北京
PM2.577
23/19
トランプ米大統領は25日、シリア南部のゴラン高原に対して、イスラエルの主権を認める表明をしました。この動きについて、シリアやロシア、アラブ連盟などの国や組織が反対の声を挙げ、地域情勢を大きく揺るがす危険性があると警告しています。
トランプ大統領はこの日、ホワイトハウスで、訪米中のネタニヤフ・イスラエル首相と会談し、シリア南部でイスラエル占領地・ゴラン高原に対するイスラエルの主権を認める宣言に署名しました。
シリア外務省は直ちに、これに断固反対するとの声明を発表し、「シリアの主権と領土保全に対する、公然な侵犯行為だ」と訴えました。
国連のグテーレス事務総長は報道官を通して、「ゴラン高原の所属は変わっていない。この課題に関する国連の政策は、すでに安保理関連決議に反映されている」と表明しました。
また、アラブ連盟のアブルゲイト事務総長は「トランプ氏による、この国際法に違反する行為は無効なものだ。ゴラン高原はイスラエルに占領されたシリアの土地である。署名されようがこの事実は変わらない」と指摘しました。
さらに、ロシア外務省のザハロワ報道官は「トランプ氏による、国際法準則と安保理決議を無視した行動は、中東地域の緊迫化した情勢に対して、火に油を注ぐものになる」としました。(怡康、謙)