北京
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23/19
毎週土曜日にお送りしている「チャイナビジョン2019」。この番組では、新たな時代を迎えた中国に様々な角度からスポットを当て、最新の中国事情をお届けします。今週は、広東省・香港・マカオの3つの地域の発展に関わる、注目の広東・香港・マカオグレーターベイエリアの状況をお伝えしていきます。お相手は私、黄競です。
中国政府は2月に「広東・香港・マカオグレーターベイエリア発展計画綱要」を発表しましたが、それ以降、全世界での広東・香港・マカオグレーターベイエリアについての肯定的な報道が98.7%に達したという数字があります。
今月前半に行われた、中国の両会議(すなわち全人代・全国人民代表大会と政協・全国政治協商会議)でも、多くの全人代代表と政協委員たち、とくに広東省、香港、マカオからそれぞれ選出された代表と委員は、グレーターベイエリアをいかに建設し、発展させるかということについて熱い議論を繰り広げました。
世界的に有名なニューヨーク湾、サンフランシスコ湾、東京湾の各エリアと比べる場合、広東・香港・マカオグレーターベイエリアのビジョンは、中国政府が力を入れて打ち出した「開放型経済の新モデル」と見なされています。
このモデルは世界中を見渡しても、踏襲すべき前例のまったくないものです。国際的に一流のベイエリアとみなされる高いレベルでの高品質な発展が求められると同時に、「一つの国家・二種類の社会制度、三つの関税区、三種類の通貨、三種類の法律体系」という発展環境のもとで大胆に刷新し、中国の特色があり、かつ世界の三大ベイエリアと肩を並べるよう、新たな発展の道を歩まねばなりません。したがって、その鍵となるのは制度の刷新ということになります。
中国の改革開放の40年間にわたって、広東・香港・マカオの3つの地域は、一貫して緊密な協力関係にありました。この協力関係は、香港とマカオが中国に戻ってきてから絶え間なく強化されました。広東・香港・マカオグレーターベイエリアの現状における規模の大きさは言うまでもありません。その面積はニューヨーク、サンフランシスコ、東京という成熟した三大ベイエリアの合計面積にほぼ匹敵し、コンテナ取扱量は三大ベイエリアの合計の約4.5倍にもなります。
アナリストは、広東・香港・マカオグレーターベイエリアの建設のために行われる制度刷新において、先陣となるのは金融分野だろうと見ています。国際決済銀行の調べによりますと、香港はアジア第2の、そして世界では第4位の外貨取引市場であり、世界最大の人民元オフショア取引センターでもあります。グレーターベイエリアは香港が国際金融センターであるという利点を十分に発揮させ、エリア内の製造業のレベルアップと、科学技術のイノベーションと発展のために資金が提供されることになります。
広東省は今、40項目にわたるビジネス環境の改善に取り組んでおり、金融を刷新することで実体経済に奉仕させる改革の模索を行っています。広東・香港・マカオグレーターベイエリアの建設はまさに、世界的に意義のある地域経済の発展モデルの「刷新コンクール」であり、国際社会に対しては、中国が如何にして刷新を通じて地域の、高品質な発展をけん引するかを示す窓口になります。この過程において中国は、「一国二制度」を確保して変質させず変形させないことを堅持し、互いの社会制度と法律制度を尊重し合い、地区間の税制と法律制度の差異との協調をとり、市場メカニズムと市場のやり方による問題解決を模索し、国民を主体とする社会と国民の関係の融合を一層進めていきます。
チャイナビジョン2019、今日は、広東省・香港・マカオの3つの地域の発展に関わる広東・香港・マカオグレーターベイエリアの状況についてお話ししました。
お相手は黄競でした。