北京
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7月20日に雲南省の麗江市玉龍ナシ族自治県で始まった、中国共産党中央宣伝部による「激流の大河・長江経済帯」をテーマとする取材ツアーは、現在も続いています。
この日、取材団一行が訪れたのは、貴州省北西部仁懐市にある白酒の郷、茅台鎮。世界に名を轟かせる「茅台酒」の産地として知られています。中国の指導者と中国を訪問した外国の指導者との間では、この茅台酒にまつわるエピソードが沢山産み出されてきました。こうして、外交史上、「中国の代名詞」のように異彩を放ってきた名酒=茅台酒ですが、今、中国の一般家庭がその主な消費層となっています。特に宴会を開く場合、来客への深いおもてなしの心をこめた一品として、この茅台酒がよく登場します。
茅台酒のメーカーである「茅台集団」は、長江経済帯の上流地域、赤水河のほとりにあります。白酒(バイジウ)帝国とも言われるこの企業には3万人以上の従業員が働いており、現在では、世界で生産規模が最も大きく、倉庫数が最も多く、蒸留酒製品の単品売上高とブランド価値が最も高い酒造企業となっています。
茅台酒の生産に必要とされる水には、この村を横断するように流れている川である赤水河の川水を使っています。村の人々は、赤水河を茅台酒の源泉ととらえ、赤水河の両岸の環境をしっかり保つことで、茅台酒の源泉を守ってきました。
世界中の由緒ある名酒は皆、豊かな山と水によって育まれており、その山水は人によって守られています。それは、山と水と人、これらの要素なくして、素晴らしい味は生まれないということを、その土地の人々が心に刻んでいるからこそなしえることと言えるでしょう。(ミン・イヒョウ む)