北京
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23/19
毎週土曜日にお送りしている「チャイナビジョン2018」。この番組では、昨年秋に開かれた第19回党大会以降の中国社会の変化をご紹介しています。
今日のお相手は私、斉鵬です。
国務院は今月中旬、「外資の積極的、効果的利用を通じて高質な経済成長を推進する若干の措置についての通知」を発表しました。これらの措置について、王受文商務部副部長は「投資の自由化や利便化、投資の保護と促進、地域開放のリソース配分の合理化、国家クラスの開発とイノベーションの推進などについて多くの措置を打ち出した」とし、次のように語りました。
「今回発表された措置は、中国が自ら対外開放する決意を表すものです。また、これらの措置は投資の自由化や利便化とその促進、投資家の利益の保護など、国際的に通用している投資関連の政策のフレームワークを参考にデザインされたものであり、中国が国際的慣行に則った方式を採用していくという決意を示しています。そして、中国が公平な開放政策を堅持し、公平な競争環境を構築する決意を示すものです。中国の外資誘致政策は、これまで主に優遇政策に頼ってきましたが、現在はこれまでよりも公平で透明な投資環境をつくることで、外資を誘致することを考えるようになっています。これにより、外国の投資家や企業の合法な利益が守られ、公平で透明、予測可能な政策的環境を創造していこうというものです」
今回発表された「通知」は、投資の自由化に関し、今年の7月1日までに全国と自由貿易試験区における外資導入ネガティブリストを修正し、参入前の国民待遇とネガティブリスト管理制度を全面実施するとしています。また、農業、採鉱業、製造業の開放を推進し、特に自動車や船舶、飛行機など、投資家の注目を集める製造業の開放を拡大します。投資の利便化に関しては、審査の権限移譲を大幅に拡大し、外国人人材の中国での仕事や出入国についてもさらに便宜を図り、中国で就業する際の審査手続きを簡素化します。そして投資の保護に関しては、引き続き知的財産権の保護を強化し、特許法など関連法規の改定を推進し、知的財産権や企業秘密の侵害、悪意ある商標の先回り登録出願などを厳しく取り締まり、知的財産権の侵害に関する損害賠償金額の上限を大幅に引き上げることを強調しています。
また、王副部長は、今年の中国の外資導入の状況について、このようにも述べています。
「今年の残り半年余りでの外資導入規模も昨年同期と同水準になると思ってています。なぜなら、まず、中国共産党中央委員会は開放の拡大、投資環境の改善と外資誘致を非常に重要視していることがあります。また、経済成長とともに中国の市場規模が拡大している点は、外国人投資家には魅力に映ることでしょう。さらに、今回の措置に加え、これまでに打ち出されてきた一連の措置も、外国人投資家を中国に呼び込むポイントになると思います。」
「チャイナビジョン2018」。今日は政府が先頃発表した外資導入拡大のための一連の措置についてご紹介しました。