北京
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現在開催中の第21回上海国際映画祭で19日、「アニメは多文化映画協力の突破口となるか?」をテーマとするフォーラムが開かれました。フランスのアニメ監督のジャック=レミー・ジレール氏、日本のアニメ監督で脚本家の片淵須直氏、アメリカのアンソニー・ ラモリナラ監督、ウクライナ映画連合グループのイゴール・ストルチャク発行総監督、中国のアニメ監督の周聖崴氏らが出席し、アニメ制作における課題や多国間文化の融合などをめぐって意見を交わしました。
ジャック=レミー・ジレール監督
ジレール氏は多文化映画協力の突破口について、「われわれは東西の文化を理解する若者を探す必要がある。彼らを通じて、異なる文化を融合させ、多くの国の人々に受け入れられるアニメを作るべきだ」と話しました。
周聖崴監督
また、周聖崴監督は「多文化映画協力のカギは心である。創作にとって、それは感情の張力・核心だ。マーケットだけを重視してはならず、自分の本音に従えば、意気投合する仲間を見つけられるはずだ」と述べました。
片淵須直監督
片淵監督は創作の方向性について、「映画監督には、自身が知る世界を題材にして創作する傾向があり、日本人の私は、いつも日本を題材に創作している。中には、このような地域主義的な作品は世界では認められないと考える人もいる。しかし私は、観客たちは知らない題材にこそ興味があると思っている。日本を題材にした作品も全世界に広がる可能性があると信じて、これからも制作を続けたい」と話しました。
アンソニー・ ラモリナラ監督
一方、ラモリナラ氏は、「大作映画の制作を追及すると同時に、低コストの小品映画にも力を入れるべきだ。これらの芸術性あふれる小品映画は、世界各国の中国映画への興味を集める」との見解を述べました。
イゴール・ストルチャク氏
ストルチャク氏は、「グローバル化が進む今、アニメも国際的なものにならなければならない。われわれの作品はもっと多くの市場に出すべきだ」と述べました。(取材:李陽、チェック:梅田謙 )