北京
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毎週土曜日にお送りしている「チャイナビジョン2018」。今週は「改革開放40周年」にちなんで、CRIドイツ支局駐在の阮佳聞特派員の取材リポートをお送りします。お相手は私、王小燕です。
改革開放政策の施行以来40年、中国は経済・貿易面で速やかな発展を成し遂げ、世界経済の主なスタビライザーと動力源ともいうべき存在になっています。そしてそれだけではなく、中国は大国としての責任感から、世界の抱える様々な課題にも積極的に関与し、人類の運命共同体の構築に向け土台を固め続けています。
中でも、中国と欧州の往来については、物流の利便性をはかるため、2011年3月に運行を開始した中国―欧州国際定期貨物列車(「中欧班列」)が、中国のみならず、沿線都市の経済発展にも潤いを与えてきました。
ドイツ西部にあるデュースブルク市は、中国の重慶と結ぶ最初の中国‐欧州国際定期貨物列車の終点駅のある街です。2014年3月、習近平国家主席がドイツを公式訪問した際、この町を訪れ、中国から到着する列車を見届けました。このドイツ最大の川辺にある港湾都市は今、中国との連携が緊密になる一方で、二国間協力でも牽引的な役割を果たしています。そんなデュースブルク市の関係者は、中国の改革開放をどうとらえているのでしょうか。CRI特派員が市長のゼーレン・リンク氏を取材しています。
まず、中国がこれまでの40年で成し遂げた成果について、リンク市長のコメントを聞いて見ましょう。
IV1
「多くの事象から、中国が今正しい道を歩み続けているということがわかります。中国は、地域の大国から世界の経済、政治と文化の大国になりつつあり、こうしたトレンドは、近年より顕著になっていますから、改革開放の40年が大成功を収めたという点に疑いを挟む余地はないでしょう。鄧小平氏が極めて早い時期に改革の考えを明らかにし、中国の門戸を開く準備を進めたことが、デュースブルク市が中国とのつながりを確立し、経済、政治、文化を含めた全方位的協力を展開することを可能にしたのです」
デュースブルク市と中国の間には、これまでに30年あまりの緊密な往来の歴史があります。中国との地方自治体交流のトップランナーとして、デュースブルク市は1982年という極めて早い時期に既に武漢と友好都市関係を締結しており、ドイツでも初めての中国と友好関係を結んだ都市となっています。その後、デュースブルク市は中国の多くの都市と大量の協力・交流プロジェクトを展開してきました。そして今では、「一帯一路」構想が双方の協力の力強い原動力となり、とりわけ、中国‐欧州の定期貨物列車の速やかな発展は、デュースブルク市を西欧と中国を結ぶ重要なハブへと変身させました。リンク市長はこのように語ります。
IV2
「『一帯一路』構想はより高いレベルの改革開放の構図を作り出したと捉えて良いと思います。これは中国が将来、国際舞台を支える存在となるのに必ずや役立つでしょう。私は、『一帯一路』構想は関与者に大きなチャンスをもたらすものと固く信じています。中国と欧州との貨物往来はその中でもコアな部分で、政治、経済分野における双方の協働のシナジー効果を後押ししてきました。そして、これだけで終わりというわけでは決してなく、このほかにも、学びあい、互恵共栄を実現する可能性が多くあります。『一帯一路』構想にたゆまず新たな活力を注ぐことができること、デュースブルク市にいながらにして、中国の習近平国家主席の提唱する『一帯一路』の共同構築というビジョンを大々的に支持し、それに関与することができることを私たちは誇りに思っています」
リンク氏は、デュースブルク市長の座に就任してから、これまでに中国を4回訪問しています。彼は、「訪中のたびに、中国の大きな変化と発展をこの身で感じることができる」と語り、最も印象深いのはインターネット業界の発展だと言います。
IV3
「中国の進歩は目に見えるものです。ドイツ、ひいては欧州は中国に学ぶべきことがたくさんあります。たとえば、インターネット、モバイル決済、新技術に対するオープンなマインド、体験のなかで最適化をはかり目標を実現する積極性などです。今年の2月、私は武漢と深センに行ってきましたが、中国社会の進歩、経済の発展、市民の暮らしなど、いずれも非常に印象的なものでした。多くの面で、私たちのそれを遙かに引き離しています。私たちが互いに相手から多くのことを学ぶことができるのは疑う余地のないことです。だからこそ、私は進んで中国に行きますし、同時に、多くの人が中国から留学、ビジネス、居住、あるいは観光などの目的で我が市を訪れてくれることを嬉しく受け止めています。中国との間には、物流だけではなく、『一帯一路』構想の枠内になお計り知れない協力のポテンシャルがあり、それはまだまだスタートを切ったばかりだと思っています」
毎週土曜日にお送りしている「チャイナビジョン2018」。今週は「改革開放40周年」にちなんで、CRIドイツ支局特派員によるデュースブルク市長のインタビューをお送りしました。お相手は私、王小燕でした。