北京
PM2.577
23/19
米国のトランプ大統領は8日、カナダでのG7サミット開幕を前に、記者団に向けてロシアをG7サミットの枠組みに改めて加え、ロシアと共に交渉の席につくべきであるとの提案を述べました。
これを受けてロシア側は、ペスコフ大統領報道官が同日のうちに、「ロシアは他の形での協力をより重視する」と述べ、ロシア連邦院(議会上院)情報委員会議長のプシェコフ氏は「G7はひどく混乱した状況になっており、すでにロシアにとっての魅力はない」と示すなど、トランプ大統領の提案に対し消極的な考えを示しています。
一方で、G7各メンバー国は様々な反応を見せています。イタリアのコンテ首相は「ロシアは再び主要国グループに戻るべきだ。それが各側にとっての利益にもなる」として、トランプ大統領の提案を支持する意向を示しましたが、カナダの外務省報道官は「カナダはロシアの復帰に反対する立場を変えることはない」と述べ、欧州理事会のトゥスク常任議長は「G7は現状を維持すべきだ。ロシア側も復帰に興味を持っていない」と表すなど、反対の意思を表明しています。
また、ドイツのメルケル首相は6日に、「現時点でロシアの復帰を認めはしないが、ロシアとの密接な対話関係は保っていく」との発言をしています。(雲、謙)