会員登録

中国の「なぞなぞ」

2016-06-10 16:12:31     cri    

 6月上旬の北京、日中の最高気温は30度まで上がり夏の日差しを感じますが、朝晩はまだまだ涼しい風が吹いています。そんな風を感じる夕暮れ時に訪れる初夏の花の香りは、小さい頃の懐かしい思い出を呼び起こしてくれます。子供時代に友達と謎かけをして過ごした楽しい時間です。今回の中国メロディーは中国のなぞなぞと音楽をご紹介しましょう。

なぞなぞの起源 

 なぞなぞは口承文学から誕生したもので、もともとは奴隷社会に生きる労働者たちに使われていたものでした。素直に言うことができない胸の内を語るために、曖昧で意味を隠した詩で気持ちを表しました。そのため当時のなぞなぞは隠し言葉と呼ばれています。

 中国古代の歴史書・書経によると、今から3600年前の夏王朝の最後の王・桀は残虐で酒色を好み、暴政を行っていたため、民衆から多くの恨みを買っていました。

 そのため、当時、世間には次のような詩が広く伝えられていました。「太陽よ、君はいつ亡くなる?僕は君と一緒に亡くなりたい」。この詩は隠喩・メタファーという方法で暴君・桀のことを皮肉りました。夏王の桀は自身のことを、「私が天下を有することは空に太陽があるのと同じことで、当り前のことだ。太陽が亡くなる時こそ、私が亡くなるということだ」と語っていました。この歌は中国のなぞなぞのはじまりとされています。

元宵節の灯謎

 中国のなぞなぞは今から800年前の宋の時代に発展しました。当時の文人達は自らの学を示す為、元宵節の灯節(提灯祭)の時に、なぞなぞを書いた紙を鮮やかな灯籠にに貼りつけ、人にその答えを当ててもらいました。そんななぞなぞは灯篭に貼られていたので「灯謎(灯籠のなぞなぞ)」と呼ばれるようになりました。

 今では、謎当ては元宵団子を食べることや灯籠見物などと共に、元宵節の伝統的な風習となりました。

字謎〜文字なぞなぞ〜

 今回は番組の中でいくつか灯謎(灯籠のなぞなぞ)をご紹介します。「字謎」とは、漢字を使ったなぞなぞです。ある文章から推測して、漢字を偏・つくり・かんむり・あしなどに分解したり組み合わせたりして楽しむものです。

 例えば:「中午聊天(午後に語る)」という字はどんな字になるでしょうか?ここでのポイントは語るを意味する「ごんべん」と午後の「うし」という字です。答えは「許(きょ)。許す」という字になります。

多彩ななぞなぞ

 中国のなぞなぞは数千年にわたる発展の中で、いろんな種類が形作られました。字謎のほかには、地名なぞなぞ、植物なぞなぞ、動物なぞなぞ、笑いなぞなぞなど多くの種類があります。例えば地名なぞなぞの場合は、問題に対して地名で答えます。「四季に花が咲く場所はどこ?」という問いに対する答えは長い春と書く「長春」となります。

 そして、笑いなぞなぞでは「ジャンケンする時、いつまでも勝負がつかない動物はなに?」という問いに対して、答えは両手ともチョキの蟹となります。

番組の中でお送りした曲

 1曲目  三謎語(三つのなぞなぞ)この歌は北京の童謡で三つのなぞなぞを子供たちに出しています。

 歌詞:

 麻の部屋 赤い幕の中 白く太った人が眠っている (落花生)

 上に毛があり、真中には黒い葡萄 (眼)

 赤い雄鶏 緑の尻尾 頭は土に潜っている(ホウレンソウ)

 2曲目  闹花灯(元宵節の提灯)歌は旧正月十五日の夜に人々が灯籠を見物したり、なぞなぞを楽しむ様子を歌っています。

 3曲目  谜语(なぞなぞ)

 歌詞:

 みんな心の中には秘密がある

 僕の秘密はなぞなぞの歌の中に隠されて

 青いドナウ川に流れおち

 ヒマラヤの雪山の頂上に封印される

関連ニュース
写真トピックス
コメント
今週の番組
今日熱点
快楽学唱中文歌
特集ダイジェスト
LINKS