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朝鮮は27日午後、寧辺にある原子炉の冷却塔を爆破しました。
これを前に26日、朝鮮は核計画の申告書を中国に提示しました。
これを受け、アメリカは朝鮮に対するテロ支援国家の指定を解除し、敵国通商法の適用を撤廃すると発表しました。
6カ国協議の参加国は「アメリカと朝鮮双方の行動は核問題の解決を加速させている」と見ています。
ピョンヤンの北部130キロ離れた寧辺は朝鮮の原子力工業の拠点です。
寧辺にある5メガワットの黒鉛減速炉は核兵器製造用のプルトニウムを抽出できます。
2006年10月、朝鮮は抽出されたプルトニウムを利用して地下核実験を実施しました。
また、6カ国協議の共同声明により、朝鮮は2007年11月から、寧辺にある核施設の無能力化作業を開始し、黒鉛減速炉の稼動を停止しました。
冷却塔の爆破現場で、中国、アメリカ、日本、ロシア、韓国のメディアが報道を行い、朝鮮外務省と原子力総局の高官、アメリカ国務省韓国課の金成課長とアメリカの専門家グループも現場で監視を行いました。
6カ国協議の参加国は朝鮮の原子炉冷却塔爆破と核計画申告書の提示に歓迎の意を表しました。
朝鮮外務省は「半島の非核化を推進するために、アメリカは敵視政策を放棄し、また6カ国協議の参加国は約束どおりに、経済の見返り措置を履行すべきで、共同声明に基づいて6カ国が約束の履行で監視と査察を受けるべきである。われわれの申告書は完全かつ正確で、アメリカの制裁解除措置に呼応したものだ」と述べました。
これに対し、韓国メディアは「朝鮮は経済の見返り措置を強調し、日本に反発した。日本は拉致問題が解決されていないことを理由として朝鮮への経済支援を拒否し、アメリカによるテロ支援国指定解除にも反対している。また、約束履行での監視と査察を強調した韓国とアメリカに反発している。朝鮮は韓国での核兵器配備でアメリカを非難し、半島の非核化は韓国も含まれている。朝鮮は申告書の完全さと正確さを強調して高濃縮ウランの製造と核拡散を否定した」と指摘しました。
アメリカのライス国務長官は「冷却塔爆破は無能力化への重要な一歩であり、終わりではない」と語りました。
世論は「次の段階は朝鮮の核の放棄とアメリカによる敵視政策の転換で、行動対行動である」としています。
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