中国の最高権力機関である全人代・全国人民代表大会の外事委員会の責任者は18日、アメリカの議会が訪米中のダライ・ラマ14世にいわゆる議会最高の金メダルを授与したことについて談話を発表し、「このことは中国の内政を著しく干渉し、中国の国民の感情をひどく傷つけた。これに対し、中国は強い憤りと反対の意を示す」と非難しました。

　現地時間の10月17日、アメリカの議会はワシントンでダライ・ラマ14世にいわゆる議会最高の金メダルを授与し、またブッシュ大統領と一部の議員がその式典に出席しスピーチをしました。

　中国の全人代の外事委員会の責任者は、「チベットは昔から切り離すことのできない中国の領土の一部分である。ダライ・ラマ14世は宗教を口実に国家の分裂を企む政治亡命者である。彼は亡命後、チベットの発展とチベットの人々の生活改善に役立つことを全くやっていないため、チベットの人々を代表することはできない。ダライ・ラマ14世の問題は民族と宗教の問題でもなく、人権の問題でもなく、国家の分裂を企む深刻な政治問題である」と指摘しました。

　この責任者はまた、「アメリカの議会がダライ・ラマ14世にメダルを授与したことは、チベット独立を企んでいる分裂勢力に誤ったシグナルを送り、中米関係それに中米双方が重要な分野での協力を大きく損なうものである。中国は、アメリカの議会と政府が中米関係の大局を元に、適切な措置を取り、メダルの授与による悪い影響を解消し、中国の内政への干渉をやめ、中国の国民の感情を傷つけ、中米関係の発展を損なうことを再びしないよう求める」と語りました。

　この責任者はさらに、「国家の主権と領土の保全を守ることはチベット族の人々を含む中国人全体の共通の意志と決意である。現在、チベットは社会が安定し、経済が進んでおり、人々が楽しく暮らしている。祖国の大家族の一員であるチベットの発展はいかなる勢力も妨げることはできない。中国の内政に干渉し、中国の根本的な利益を損なう企みは必ず失敗する」と強調しました。（翻訳：KH）