商務部の薄煕来部長は15日に開幕した全国商務工作会議に出席し、「貿易黒字の削減は対外貿易の発展に向けた最重要課題」との見方を示した。薄部長の発言の主な内容は次の通り。
近年、中国の貿易黒字が急速に増加している。2004年の420億ドルが05年は1020億ドルに増え、06年も過去最高を記録して1775億ドルに迫った。貿易黒字の大幅な拡大は、中国の経済運営における大きな問題点であるとともに、対外関係における焦点にもなっている。貿易黒字と外貨準備の拡大は、国内マクロ経済のバランスの取れた発展にとってマイナスであり、対外経済・貿易関係の持続的発展にもマイナスだ。このため、貿易黒字の削減を今年の対外貿易発展における最重要課題とし、輸出規模と貿易黒字とを一方的に追求するやり方から、輸出の質と貿易の均衡とを追求する方向へとシフトする必要がある。
貿易黒字の削減を契機として、▽対外貿易の成長モデルの急速な転換▽着実で効果的な措置の採用▽加工貿易政策の充実▽輸出構造の改善▽企業の社会的責任の強化▽資源・エネルギーの消費が多く、雇用創出力が弱く、総合的な利益が少ない輸出の適切な抑制??をはかる必要がある。同時に、税金や金融などの面での輸入促進政策を制定し、先進的技術や重要設備といった国内の発展に必要な製品の輸入を積極的に拡大するなどして、輸出と同じように輸入も重視するべきだ。
貿易黒字削減の過程では、国内の経済運営に対する影響、特に雇用に与える影響に十分注意しなくてはならず、貿易・経済の発展に向けた土台を損なうことがないよう気をつけなければならない。国内消費の拡大などの措置を通じて、貿易黒字削減のマイナス影響を最小限にとどめる必要がある。
加工貿易は中国の国情に合った重要な貿易方法であり、今後も発展に力を入れる必要がある。その際重要なのは構造の改善、およびその「含金量(実際の価値)」を向上することだ。(編集KS)
「人民網日本語版」
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