中国国際放送局紹介 日本語部紹介
Home
英陸軍参謀総長、英軍のイラクでの存在を批判 
   2006-10-14 15:49:46    cri

  13日付けのイギリスの新聞「デーリー・メイル」は、イギリス陸軍のリチャード・ダナート参謀総長のイラク問題に関する発言を載せています。ダナート参謀総長は、「イギリス軍のイラクでの活動によって、現地の安全情勢が一層悪化しているので、イギリス軍はできるだけ早くイラクから撤退すべきだ」としています。イギリスの世論はこれについて、「イギリスの近代史には、このような強い政治的意味を含む発言を発表した軍人が一人もいなかった。政府はこれについて考えるべきだ」と指摘しました。

 ダナート参謀総長は、「デーリー・メイル」のインタビューに答えた際、「アメリカとイギリスの軍隊がイラクで軍事行動をとる最初の目的は、この地域で自由と民主のモデルと西側寄りの政権を樹立させ、そして、それによって、中東情勢に有利な影響を及ぼすようにすることである。しかし、これはあくまでも一種の期待であるに過ぎない」とした上で、「アメリカとイギリス政府がイラク戦後の情勢を十分に考慮しておらず、綿密な計画もなかった」と非難すると共に、イギリス軍のイラクでの存在によって、「ムスリム過激主義の攻撃を招いた」と示唆しました。

 その後、ダナート氏はBBCのインタビュー番組で、「イギリス軍がすでにイラクに三年間半駐屯していたため、撤退する時期になった」と改めて示しました。

 ダナート氏のこの発言は、イギリスで大きな話題を呼んでいます。各主要なラジオ局やテレビ局は相次いでこれを報道しました。多くの専門家は、「ダナート氏の談話はブレア政権への大きな打撃だ」と見ています。一部の反戦議員と団体は、「当時、政府がイラク戦争に参戦する決定は間違った」と非難しました。また、湾岸戦争の時のイギリス軍の指揮官だったコーディングリ氏はダナート氏の立場に賞賛の意を表明し、「イラク人が自ら治安を管理する時期となった」と指摘しました。

 イギリスの首相官邸は当日、ダナート氏の発言について声明を発表し、「イギリス軍がイラクに駐留することは、イラク政府の願いである。イギリス政府は国連から権力を授けられ、現地で民主的選挙による政府の樹立に協力する。」と述べました。イギリス国防省のスポークスマンも似たような態度表明を行いました。

 現在、およそ7000人あまりのイギリス軍がイラクに駐留しています。世論は、「2003年イラク戦争が勃発してから、この戦争はイギリスにいかなるメリットをもたらしたこともなく、逆に一連の悪い効果を招いた」と見ています。まず、イラク人民に大きな生命と財産の損失をもたらしたことです。これまで、すでに65万人のイラク人はこの戦争で死亡しており、イギリス軍の死亡者数も119人に達しました。第二に、イラク戦争で、イギリスはテロリズムが狙う目標となったことです。去年の7月7日、ロンドンの公共交通システムではテロ事件が発生し、52人が死亡し、700人あまりが負傷しました。第三に、ブレア政権はこの戦争で大きな政治的代価を支払い、国民支持率は大幅に下がったことです。しかし、国内の反戦の声が高まるのを顧みず、ブレア政権はイラクからの撤退を拒否しています。首相官邸がダナート氏の発言について発表した声明は、さらに、ブレア政権がイラク政策を改める意向がないことを物語っています。

イギリス
v 英のイスラム教団体、外交政策の調整を政府に要求 2006-08-13 15:19:56
v イギリス、なぜアフガンに派兵増員 2006-07-11 16:57:26
v 英、同時テロについて初の報告書 2006-05-12 15:32:34
  • 今日のトップニュース
  • 今日の国内ニュース
  • 今日の国際ニュース

  • • 基礎中国語
     皆さんは、ここで中国語と日本語に耳を傾け、フラッシュによる動画を楽しみながら、中国の風習や伝統文化を思う存分味わうことができます……

    • 「北京ワクワク」の購入について
     中国語講座「北京ワクワク」(上巻と下巻)のテキストは、日本の皆さんが初めて中国語会話を学習するための入門編です……
    |  link  |  E-メール  |