中国全国人民代表大会常務委員会の呉邦国委員長は招きに応じて、17日から20日まで、四日間にわたるルーマニア訪問をしました。これは中国全国人民代表大会常務委員会委員長のはじめてのルーマニア訪問です。呉邦国委員長の今回の訪問は両国の議会間の交流を深め、両国関係の発展を促しただけではなく、両国の企業間の協力も推し進め、中国とヨーロッパの全面的な戦略的なパートナーシップの樹立をも促進しました。
ルーマニア訪問中、呉邦国委員長はバセスク大統領、ルーマニアの上院や下院の議長とそれぞれ会談を行いました。会談の中で、ルーマニア側は両国関係を重視し、中国の関心を持つ問題を支持する立場を改めて強調しました。ヴァカロイウ上院議長は、「中国とルーマニアの関係は二国間関係の手本だ」と賞賛し、また、オルテアヌ下院議長は台湾問題に触れた際、いかなる状況の下でも、ルーマニアが一つの中国の立場を変わることなく堅持し、中国の平和的な統一の実現を支持すると述べました。席上、オルテアヌ下院議長は次のように話しています。
「呉邦国委員長は中国の重要な指導者の一人であり、委員長のルーマニア訪問は両国が国交樹立して以来、中国全国人民代表大会常務委員会委員長の初のルーマニア訪問である。これは、両国の伝統的な友情と各分野での協力における大きな出来事で、両国関係の大切さを示している。双方は両国関係を積極的に発展させる願いを共に持っており、これは両国人民の利益にプラスとなる」と述べました。
来年の1月1日、ルーマニアはEUの新しい加盟国となることが決められました。呉邦国委員長は多くの場で、中国のルーマニア政府への支持と期待を表しました。呉邦国委員長は、「中国は、ルーマニアが自国の国情によって選んだ社会制度と発展の道を支持し、EUに加盟する外交政策を尊重する。われわれは、ルーマニアの加盟がEUに新しい活力を注ぎ、中国とEUの関係発展にチャンスを提供するものと信じている」と述べました。
ルーマニアなどの国のEUへの加盟は、EUの三回目の拡大を示しています。EU加盟後、ルーマニアはEUの中の中国の重要なパートナーとなります。会談の中、呉邦国委員長とルーマニアの指導者たちは中国とEU関係の更なる発展を推進することで一致しました。呉邦国委員長は、議会での演説で、「現在は、中国とEU関係の最も良い時期にあり、中国は欧州一体化のプロセスを支持し、EUが国際問題や地域問題でより大きな役割を果たすことを期待している」と語りました。
政治面での交流のほか、両国間の経済協力を促すことも呉邦国委員長の今回の訪問の重要な内容の一つです。両国の経済貿易フォーラムの開幕式で、呉邦国委員長が挨拶し、両国間の貿易のアンバランスや企業間の協力の不足などの問題点を避けず、両国企業間の協力の重要性を強調しました。
両国の指導者は、互いに両国間の文化の交流や民間の交流を推し進めていきたいとの意向を表しました。双方が共に努力によって、伝統的な友情を持つ両国は、より良い将来を迎えてくるでしょう。
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