ルーマニアは中国と50年以上の深い友情があり、呉邦国委員長のヨーロッパ歴訪での最初の国です。半年後に、ルーマニアはEUの一員となり、ヨーロッパの一体化プロセスへの加入という願いが実現します。18日の演説で、呉邦国委員長は、「古い友人として、中国はルーマニアが国情に基づき選択した社会制度や発展の道を尊重し、ヨーロッパの一体化プロセス加入というその対外政策を尊重する」と語った後、「中国はルーマニアの政府と人民が欧州一体化プロセス加入のため払った努力を支持する。ルーマニアのEU加盟はEUの発展に新しい活力を必ず注ぎ、中国とEUとの関係発展にも新しいチャンスをもたらすものと信じている」と語りました。

　EUは成立後、2回拡大をはかり、その加盟国は最初の12ヶ国から今では25ヶ国に達し、人口は4億5千万人に上り、経済総需要量は世界一のアメリカとほぼ同じとなっています。来年の1月1日、EUは二つの新しい加盟国を受け入れ、3回目の拡大を実現します。これについて呉邦国委員長はその演説で「中国政府は欧州一体化のプロセスを一貫して支持している」と述べたあと、「中国は欧州一体化のプロセスを支持し、EUが国際問題や地域問題でより大きな役割を果たすことを期待している」と語りました。

　EUは世界最大の先進国の連合であり、中国は世界最大の発展途上国です。歴史と文化、それに政治制度では相違点があるものの、外交関係樹立30年来、中国とEUとの関係は持続的、かつ安定して発展し、双方は多くの共通の利益を持つようになっています。呉邦国委員長は。「これには重要な意義がある」と強調した上で、「中国・EU関係の発展は、平和共存の五原則を堅持し、利益の共通点を絶えず拡大し、意見の食い違いを適切に解決すれば、異なる社会制度を持っていても協力を強め、双方の関係発展を実現できることを物語っている」と語りました。

　これまで30年間の関係発展によって、中国とEUとの政治的な相互信頼は一段と深まり、互恵を踏まえた経済協力と貿易は絶えず拡大し、人的交流も盛んになっています。そして去年1年だけでも、9人の中国の指導者がEU加盟の14の国やEU本部を訪問し、18人のEU加盟国とEUの指導者が中国を訪れていたのです。また、経済協力と貿易を見てみますと、EUは中国にとって2年連続の最大なる貿易パートナーとなり、中国はEUにとっては二番目の貿易パートナーとなっています。この点に触れた呉邦国委員長は、「今、中国とEUはその関係を発展させる上で絶好なチャンスを迎えている」と語りました。