中国、トルコ、エジプトなどの国の指導者と高官はこのほど、それぞれ談話を発表し、メディアによるイスラム教への冒涜行為を制止する措置を取るよう関係国に求めました。
ノルウェーを訪問中の中国の李肇星は6日、ノルウェーのストアー外相と会談した際、「それぞれの宗教と文明は相互に尊重しあい、善隣友好を堅持し、国際法に基づき外交使節団の安全を保障しなければならない」との考えを示した上で、冷静を保ち、新たな紛争を避けるため、この事件に適切にに対処するよう関係各方面に呼びかけました。
トルコのエルドアン首相は5日、「ヨーロッパのメディアがイスラム教の教祖ムハメッドを冒涜する風刺漫画を掲載し転載したことは、イスラム世界をひどく侮辱したことになる。外交手段を通じて、この問題を解決しなければならない」としています。
エジプトのゲイト外相は5日、「デンマーク政府はイスラム教を冒涜した自国のメディアに対し、強硬な措置を取らなければならない」と述べました。
ロシア国家会議外交委員会のコサチェフ委員長は6日、メディアに対し、「一部のヨーロッパのメディアがイスラム教の教祖ムハメッドを冒涜した風刺漫画を掲載したことは、ヨーロッパとイスラム世界の間に対立を引き起すことになる。双方が互いに尊重するよう希望する」としています。
欧州委員会理事会のソラナ事務局長は5日、OIC・イスラム諸国機構のイフサンオウル事務局長に電話した際、「事件のエスカレートを防ぎ、イスラム諸国の憤りを鎮めるため、OICと協力したい」と語りました。
スウェーデンのフレイヴァルス外相は6日、危機解決のためともに努力するようヨーロッパとイスラム諸国に呼びかけました。さらに、ドイツのメルケル首相は同日、イスラム教を冒涜事件に対する抗議活動で冷静を保つようイスラム教徒に呼びかけました。
国連のアナン事務総長は5日、そのスポークスマンを通じて声明を発表し、イスラム教冒涜の漫画を掲載したデンマークのメディアに謝罪に求め、冷静を保つよう呼びかけました。
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