イランは8月1日にウラン転換活動の再開を明らかにしました。これについて、欧州の一部のマスメディアはイランのこうした行動がEU・欧州連合を隅っこに押し付けたが、現在こそ、EU が方法を持って、イランに対応する時になったと見ています。
報道によりますと、イランはEU の提出したイランの核問題解決に関する最後期限をテヘラン時間の8月1日17時に設定しました。しかし、EU は7月の末までに新しい計画を打ち出すという確約を敢然と否定しました。イランの核交渉の高級代表であるイラン国家安全保障最高会議のアガモハマディ報道官は1日、「イランは当日の夜、中部のイスファハンのウラン転換施設の封印を解除し、ウラン転換設備を再稼動させることを発表しました。また、これと同時に2つのことを強調しました。その1は封印解除後の生産活動がIAEA・国際原子力機関の監視管理の下に置くことです。その二はイランがEU との交渉を続けると同時に、ウラン濃縮活動を凍結する約束を引き続き守っていくことです。ウラン転換活動はウラン濃縮活動と関連しないからだとのことです。
専門家は、「ウラン転換はウラン鉱石をUF6・六フッ化ウランガスを遠心分離機に注いだ後、発電の原料と核兵器の製造にもできる濃縮ウランを精錬することが出来る。このため、ウラン転換はウラン濃縮に等しいと言えないが、濃縮ウラン活動の必要な準備段階となる」と強調しました。
報道によりますと、EU を 代表するフランス、ドイツ、イギリスの3か国は7月30日、かつて、8月7日に核問題解決に関する一括提案を提出することを示しましたが、イラン側はそれに同意しませんでした。これら3か国はイランのウラン転換活動再開の決定に驚きました。フランスのブラジ外相は「フランスはイランの核問題について特別会議を開くことをIAEA に提案したが、イランがウラン転換の再開という敏感な活動についての決定を取り消さなければ、この問題を国連安保理に付託する」と示しました。
イランのウラン転換活動の再開について、国際社会も直ちに反応を示しました。IAEAのエルバラダイ事務局長は声明を発表し、核問題で一方的行動を取らないようイランに呼びかけました。アメリカホワイトハウスのマックレランスポークスマンは、イランが濃縮ウラン活動を再開するなら、イランの核問題を安保理に付託すると警告しました。ロシア外務省の高官も「ロシアはイランがIAEAの関係決議を守って、濃縮ウランの活動を一時的に停止することを主張する。交渉を通じて、イランの核問題を解決する最もよいルートだと見る」と述べました。
分析者は「EUが斡旋する角度から見れば、イランの強硬な行為は駆け引きのよい方法で、EUにイランの核問題解決に関する新計画でイランの最低要望を満たすために譲歩させる可能性がある」と見ています。
事態の進展はEU の対応如何によるものです。つまりどのような全面的かつ具体的な新計画を出し、この新計画はイランの注目と要望をどれほど満足させることができるか、また、満足できない部分において、イランにどれぐらいの補償を与えられるかによるものです。このほか、EU がイランのウラン転換活動の再開にどんな立場をとるかも非常に重要なものです。フランスはすでに強硬な態度を示しました。分析者は「EUは矛盾を激化させない柔軟な態度を取り、イランの決定を取り消すよう説得するだろう」と見ています。
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