北京の東北には、一つ大きなお寺??雍和宮があります。中には漢族、マン族、モーコ族、チベット族の建物が見られ、中国中原地区の仏教とチベットのラマ教が共存しています。毎年のお正月、中原仏教とチベットラマ教の信者たちや、多くの観光客が訪れ、一年の幸運を祈願する初詣をします。
北京の四環線のすぐそばに位置している雍和宮、外の煩わしさとずいぶん違って、けいだい境内はおごそ厳かでしめやかな雰囲気が漂っています。今日は休日ではないのに、家族連れの参拝者や観光客が大勢います。
雍和宮は1694年、中国最後の封建王朝・清の雍正帝によって建てられたものです。雍正帝が皇太子の時、ここに住み、皇帝になった後、ここを別邸としました。また、雍正帝の跡を継いだ乾隆帝が、モーコやチベットとの関係を深めるため、雍和宮を正式にチベット仏教の寺院にしました。
「雍和宮は雍正帝が皇帝になる前の住まいで、祖先を祭る仏教の寺院でもあります。その後、乾隆帝によってラマ教のお寺に改められ、中国中原地区の仏教とチベットのラマ教がここで共存するようになりました。われわれはラマ僧で、チベット仏教の密宗に沿って修業しています」
雍和宮でラマ僧のモスファさんとハモンさんに出会いました。2人は今日本堂の当番をしています。
「僕たちはモーコ族のラマ僧です。モーコ族はチベット族と同じように、小さい時からチベット仏教を信じています。僕たちにとって、ラマ僧になることは光栄です。ラマ僧になってから、チベット語や漢語を勉強し始めました」
小さい時からの修業、たいへんみたいですね。しかし、ラマ僧としての日課と聞いたら、モスファさんとハモンさんは辛さ一つも吐かずに、興味津々に伝えてくれました。
「僕たちは毎日5時に起きて念仏を始めます。人々の平安や世の中の平和を祈ります。そして、チベット仏教が外国の人々にも理解してもらえるように、僕たちは英語などの外国語を勉強しています。休日は外を出て買い物したり社会事情を見たりもします」。(つづく)
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